保護者をつなぐ「Parent Connection」というFacebookグループのオンラインコミュニティを始めています。始めた経緯は「保護者をつなぐコミュニティ「Parent connection」をfacebookグループでスモールスタートしてみた話」で話しています。
要点だけまとめると、娘が保育園でいじめに遭っていました。娘には大きな心の傷となりリハビリ中です。いじめ発覚後にいろいろ手を尽くしましたが、ひとつの家庭では限界があることに気付かされました。
そこで保護者が団結することが必要に感じました。保護者同士で情報交換やコミュニケーションをしつつ、保育園・教育機関や行政に声を上げることができる仕組みがあったらいいなと思いました。保育園では一部の家庭だけは情報交換などしていたようですが、思った以上にそれぞれ孤立しています。
だから全国さらには世界のどこにいても保護者がつながり団結できるコミュニティがあったら心強いと思い、オンラインで立ち上げました。
コミュニティを立ち上げて早々に認知度を上げる広告費用をつくるため、CAMPFIREというクラウドファンディングにプロジェクトを立てています。クラウドファンディングのページはこちらです。
元々制作ディレクターをしていたので広告制作費用はある程度抑えられるものの、出稿料つまり場所代が高くて個人には手が届きません。そこでクラファンを実施してみました。
今冷静になると時期尚早だったのは否めません。なんの実績もなく、メンバーもなく、しかも個人事業主が立ち上げたコミュニティに対して、信頼できる要素はほぼ見当たらないからです。
そうは言っても走り出したので全力は尽くしたいと思っています。ひとりでもコミュニティの活動はできるので、なんでもやってみようと思いました。
そこで広く知られていることだと思いますが、こども家庭庁の状況が芳しくありません。予算は潤沢にあり増えているにもかかわらず、保護者の声を反映した施策がないためです。こども家庭庁に質問状を送ることも考えました。ですが省庁という組織に個人がぶつかってものれんに腕押しでしょう。
そこでこども家庭庁の前身だったこども庁を提唱した、山田太郎参議院議員宛に質問状を投げました。以下が質問状の内容です。
ーーーーー
子ども家庭庁の提言時と現状についての質問状
山田太郎 参議院議員 様
(こども庁の創設提唱者)
こども家庭庁に関する質問状
オンラインコミュニティ「Parent Connection」
拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。私たちは、子どもを育てながら社会の仕組みや政策について日々対話しているオンラインコミュニティ「Parent Connection」のメンバーです。
子育てに関わる日本の制度や支援策について、保護者として実感をもとに考える中で、2023年に創設された「こども家庭庁」の存在に注目しています。また、こども庁の設立を早い段階から提案されていた山田先生のご活動にも、深く関心を持っております。
こども家庭庁は「子どもまんなか社会」の実現を掲げ、保育や育児支援、貧困対策、子どもの権利擁護などの政策を一元的に進める機関として期待されています。しかし現実には、物価高や実質賃金の低下、社会保障制度のゆがみなどが重なり、多くの家庭が「日々の暮らし」に不安を抱えているのが実情です。子育て中の家庭が経済的に困窮しているという問題は、子ども政策そのものに大きな影響を与えているように感じます。
このような背景のもと、こども家庭庁が本当に子どもや家庭のためになっているのか、また、制度の設計そのものが理想から遠ざかっていないかという疑問が浮かび上がりました。つきましては、以下の点について、ぜひ先生のお考えをお聞かせいただけないでしょうか。
【1】こども家庭庁の現在の施策と予算配分について
こども家庭庁では、保育所運営、児童手当の見直し、子どもの声を政策に反映する取り組みなどが実施されています。一方で、2025年度には予算が7兆円以上に達するにもかかわらず、その多くが制度維持や委託事業に費やされ、実際の子育て支援が「現場に届いていない」と感じる家庭も多いです。
現状の政策の中で、特に経済的困難を抱える子育て家庭に対して、直接的な支援が十分に行き渡っているとお考えでしょうか?また、この予算配分は、こども家庭庁の理念と合致しているとお感じになりますか?
【2】創設提案時のビジョンとの違いについて
先生は「縦割り行政を打ち破り、子ども中心の政策を進める」ことを目指して、こども庁構想を提案されたと思います。しかし現在のこども家庭庁の運用は、やや官僚的で、制度や仕組みの維持に重きが置かれているように見える部分もあります。
ご自身が描かれた構想と、実際にできあがった「こども家庭庁」の姿に違いを感じることはありますか?あるとすれば、どのような点が乖離していると感じられるでしょうか。
【3】先生なら、どのような施策を優先されますか?
物価の上昇、非正規雇用の増加、住居の不安定さなど、子育て世帯を取り巻く経済環境は非常に厳しい状況です。単なる「子育て支援」だけでなく、「暮らし全体」を支える視点が求められていると感じています。
もし先生が、こども家庭庁の施策をゼロから設計し直すとしたら、どのような支援を最優先にされますか?とくに生活や家計に直結した支援や、孤立した家庭をつなぐような取り組みについて、ご意見をお聞かせください。
【4】こども家庭庁の目的と、社会が目指すべき指標について
「子どもまんなか社会」という言葉は、理想としてとても共感できるものです。しかし私たちが現実に暮らしている中で、何が「まんなか」なのかを実感できる機会はまだ少ないように感じます。
こども家庭庁の政策を進めるうえで、どのような指標(例:貧困率の低下、育児負担の軽減、相談件数の変化など)を用いて「成功している」と判断すべきと考えられますか?また、子育て世帯や子どもたちにとって、どのような変化が「成果」だと言えるのでしょうか?
私たちは、子育てを家庭だけの責任にせず、社会全体で支えるために、より実効性のある仕組みが必要だと感じています。そのためにも、こども家庭庁の構想を提案された先生の率直なご意見をお伺いできれば、大変学びになります。
ご多忙のところ誠に恐縮ではございますが、ご回答をお寄せいただけましたら幸いです。
敬具
令和7年6月13日
オンラインコミュニティ「Parent Connection」
ーーーーー
10日ほど待ちましたが返信はありませんでした。やはりひとりだと無力だなと感じました。ですが、めげずにこうした活動を増やして存在感が出るようにしていきたいと思います。
保護者を団結させるオンラインコミュニティParent Connectionはまだ立ち上がったばかり。社会的に意義のある活動だと思うので、全力で取り組んでいこうと思います。


