カタログに限りませんが、制作するときベンチマークを設定していますか?
この設定は大事です。ベンチマークとは競合他社であり目標地点であるからです。「制作の際にベンチマークするのは業界1位ではなく自社のひとつ上の順位の企業にしようという話」にあるように、設定を間違えたり設定しなかったりすると新製品が売れずに競合に負けます。
業界1位や2位は、すでに認知度が高いうえにブランディングもしています。技術力への信頼度も高いです。予算があるので制作物も洗練されています。
だからまだ業界上位でないなら、ベンチマークはひとつ上の順位を狙うのがいいでしょう。制作物のトンマナもベンチマークを参考にするのがいいと思います。
トンマナとは、トーン&マナーの略語で、制作物の一貫したスタイルや雰囲気、統一感などのことです。
トンマナを変えることで、買い手が受け取る印象を変化させることができます。ひとつ上の順位の企業にトンマナを合わせると、買い手は「比較対象となる製品かな?」と思いやすくなります。
カタログやウェブサイトで、自社より上位の企業と比較をはじめてくれたらこっちのものです。「デメリットのないカタログは猜疑心の目で見られて信用を得られないと思う話」にあるように、比較しやすい構成になっています。メリットもデメリットもわかります。
それに対して比較している企業のカタログはメリットを並べていいことしか書いていません。となればお客の信用を勝ち取れます。信用を得られれば売れたも同然でしょう。お客の予算次第ですが買ってくれるに違いありません。
さて、このトンマナはどうやって合わせればいいのでしょうか?
答えは単純で、競合調査です。
ベンチマークの制作物を研究して、構成・フォント・色使い・コピーワーク、画像などの特徴を見つけ出すことです。カタログなど印刷物の場合、紙質も近づけたほうがいいでしょう。ウェブサイトならUIデザインも。
あとは自社と競合の強み・弱み・同等の部分を洗い出します。そして競合と比較しやすい流れで機能や性能を紹介していきます。
こうしてベンチマークと比較しやすく似たトンマナにすることができます。ひとつ上の順位の企業と1対1の状況になるので、勝ちやすい制作物ができます。当たり前のことですが、まずは自社調査、競合調査をしっかりやりましょう。